須磨(源氏物語)



 源氏をよく思っていない右大臣一族の繁栄で自分を排斥しようとする動きを察した源氏が勅勘を蒙る前に自ら謹慎の意を表して須磨に都落ちして暮らした。




 その須磨で、3月の上巳の日。この日、なやみ事のある人が御禊すれば運命の好転に効験のあるという者があったので、陰陽師を呼んで祓いをさせた。そして舟に人がたを乗せてそれに禍や穢をうつして流した。